(雪がふるバレンタインの夜の街)
                          


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肌が銀のアルミホイルに包まれ、
紙のタキシードを着た男がいる。
彼はチョコ男だ。
バレンタインデーの日に自分も誰かのチョコになりたいと
思っている。
カップルに近づこうとするが、
カップルは男の風貌を見ると逃げ出す。
アルミホイルで包まれているため
顔がなく、しゃべることも出来ない。
家々の窓の一つ、
少女が寂しそうに雪を眺めているのを見つけるチョコ男。
少女の家の前の街灯に登り、
踊り出すチョコ男。
街灯の光がチョコ男のアルミの体に反射して
とてもキレイである。
それを見て喜ぶ少女。
少女はチョコ男を全く怖がっていない。
ところがこの時、チョコ男のアルミの下にある
彼のチョコレートの体が街灯の光の熱で溶け始めていた。

アルミの中から溶けたチョコがこぼれ、
街灯から落ちてしまう。
最後の力を振り絞って持っていたツエで、
雪に何かを書き始める。
少女が家の扉を開けた時、
チョコ男の姿は
なかった。
そこには帽子とツエと
雪に埋もれた
とても大きな板チョコがある。

雪の中から板チョコを取り出し、
ひっくり返すと
少女と遊ぶ笑った顔のチョコ男と
I am your chocolate.
という文字が描かれていた。

おわり    トップページへ戻る